労災と認められてしまいますと,会社は様々な補助金を受けられなくなってしまうことや,労災保険で支給されない慰謝料や不足分の逸失利益を請求されてしまう恐れがありますから,会社が労災の申請に協力的でないことは珍しくありません。とりわけ,うつ病などの精神疾患は怪我などと異なり,労災か否かは必ずしも明確でなく,経営者には「俺はあいつの何倍もこれまで働いてきたけど,ぴんぴんしている。病気になったのは本人のせいだ」という意識の方も珍しくなく,労災の証明を拒否することは非常に多いです。

 

労災保険の申請書式には会社の証明欄がありますが,労災の申請に会社の証明は必須ではありません。会社が証明を拒否する場合は,会社に署名を求めたが拒否された旨の上申書や,会社の署名を拒否する旨の手紙を添えて提出すれば申請できます。

なお,災害の発生欄に,過労である旨を明記せず,「●年●月頃,うつ病を発症した」とだけ記載すれば,精神疾患に罹患していること自体は争いがないのが通常ですので,会社も証明に協力してくれることもあります。